大阪万博は、とにかく、行った後に(ネガティブな意味ではなく)何かを語りたくなる万博である。私は3度行って、私もまた(万博ガチ勢的に言えば「3度しか行っていない」にも関わらず)何かを語りたくて仕方ない状態であり、これは万博病であろう。
いや万博病といいますか、この大阪万博はtipsの宝庫なのだ。
チケットについて、行き方について、持ち物について、気温対策について、パビリオンの巡り方、スタンプラリーについて、会場での飲食、日除け法、あらゆる項目について行った人それぞれに「私はこうした。それについてはこうするのがいい」みたいなのがあって、個々が長々とそれを語ってしまう。私もまたこのような日記を書くわけだが、あくまでもこれは私個人の環境や条件や性格やらに適合した個人的な経験譚でしかなく、これは広く一般に向けた万博論ではない。たとえば、早朝のうちに並んで9時開場からの突撃、みたいなのは自分向きではない、まったく別の人のtipsである。
総論
・この万博で一番の勝ち組は、通期パス(〜10月13日閉幕まで)を買って開幕時の4月から何度も通っている人(王者)なのは間違いない。王者は現在「夏は暑いから夕方からや〜」とか「夏は暑いからお休みしとこ〜」とか言って家で休んでいる。
・私は計画どおり、夏パス(7月19日〜8月31日)を買った。基本子連れである。
各論(いろいろ間違った認識もあると思うが、万博シロウトのとりあえずのメモなのでお許しください)
・まず万博=パビリオンに入ること、と仮定
この万博には、事前予約(7日前予約とか。5つ候補を出せる)と、会場に入ってからの当日予約と、「愚直に並ぶ」(いわゆる「先着」)というパターンがある。
事前予約は、開幕あたりならいざ知らず、いま現在の感じだと、基本的に「外れるもの」と見ていい。事前予約は外れる。まず、ここに期待しない。
で、会場をチェックしている限り、多くのガチ勢の人はスマホを駆使して会場内をうろうろし「当日予約」の枠を狙っている。画面を何度もリロードして、だいたいのパビリオンでは一日に何度か当日枠を出すので、そこを狙って申し込むのだ。
これはこれで、ゲームのようで楽しい。
「うお!●●(人気パビリオン)で当日枠が出てる!申し込め!ああ、ハズレた!またリロード!今度は◯◯で枠が出た!」
みたいなのの繰り返しであるが、これはおもしろい。
ただ、大きな欠点がある。
スマホ片手に会場を自在に歩き当日予約を狙う、という狩猟民スタイルを楽しめるのは、基本的には「1人で行動できる人」である。
開幕時から通期パスで通っている人を「王」と呼ぶなら、会場を1人で自由に行動している当日予約狩猟民の人たちは「貴族」と呼んでいい。楽しそうである。
・子連れの場合はどうなるか(実体験で発見した真理)
理屈の上では貴族スタイル(当日予約狙いの狩猟民)が可能であるが、これまた開幕時〜平和時ならいざ知らず、いまの時期はまず、当日予約の抽選が当たらない。
そもそも、当日予約の空き枠が出るのは1名が多い(?)のか、私のように子供1人だけ連れた場合(大人1名、子供1名、計2名)であっても「希望人数分は用意できません」みたいなメッセージが多く出る。
たぶん、多くの空き枠は1人だったら、何度も挑戦できて、「いつか当たる」みたいな感じなのかもしれない。だからモバイルバッテリーにつないだスマホを何度もリロードして抽選を繰り返す「意味」みたいなものもあるし、実際このスタイル(1人で当日枠を狙う)は挑戦し甲斐があると思う。
しかし、子供を連れていると人数が2名になって(子供1人でこれなのだから、2人以上だと、まあ絶望的というか、絶望そのものであろう)抽選が当たらなくなる。
そのうえ、ここが一番でかいのだが、子連れで当日枠を狙うスタイルになると、子供と万博に来ているのに「スマホばっかり見ている親」になってしまう……。
私は子連れで万博に来て、ガチ勢スタイルを真似て、モバイルバッテリーも用意して当日予約枠狙いスタイルを目指した。そして、せっかく子供と万博に来ているのに注意が子供にではなくスマホの画面になって、「スマホばっかり見ている(そのくせ何の成果=当選もない)親」になっている自分を発見した。
これはあれですな。
「おお……」と発見できた部分で、なんか学ぶことが多かった。
あと、この「スマホばっかり見ている親」になってしまう問題であるが、これってスマホばっかり見ているだけならまだ平和なんだけど、どのみち抽選にはハズレ続けるわけで、気づかないうちに親のメンタルが悪化してくると思う。
・結論。子連れ親はどうすればよいか(これは、迷いのない確信である)
抽選と名のつくものは事前抽選だけにしておいて(この事前抽選も基本外れます)、当日は地図だけ持って徒手空拳で「愚直に並ぶ」これである。
子供と、というか、夫婦であれ親子であれカップルであれ友達同士であれ、複数人で万博に行く場合、スマホをリロードしまくっての当日枠狙いと、連れションスタイル(みなでいっしょに同じパビリオンに入場、みたいな)は両立しない。
ガチ勢同士の集まりとかだと、ガチ勢4人で会場に到着するや「ほな、またあとで!健闘を祈る!」みたいな感じで会場ではバラバラになってそれぞれが別の猟場(当日枠を狙う)に向かったりするのだろう。
子連れだけでなく、複数人で万博に行く場合の必勝法。
これはスマホなどない昭和の時代からの、王道であろう。
スマホをカバンにしまって、愚直に並ぶ。この一点である。
ちなみに私は大阪万博に初めて行った時は障害者の人といっしょで、これはベビーカーでも同じような扱いをされると思うが、列に並んでいるとけっこう優遇というか、やさしく配慮してくれるので、ベビーカーの人でも恐れずに行っていいのではないか。ただ私が行った日は、たとえば大人気のイタリアパビリオンの場合、障害者+付き添いというので優先レーン(?)にいけたのだが、その優先レーンでも「2時間以上は待つかもしれない」という感じで、イタリアパビリオンはあきらめました。
(……という話を通期パスのガチ勢の方にしたところ、へえ!わたし4月に行った時は普通に入れたけどな。なんかすごいのがあるゆうけどそんなん知らんと普通に入って普通に出たわ、ガハハハハ、と言われて、おぅ、さすが通期パス、王者の余裕や……と思った)
・注意してほしいこと
夏休みなので子連れでの万博を計画している人に注意してほしいこと。
一番悲しいパターンの家族、にならないために。
たぶん、「遠方からなので万博に来れるのは一回きり、ものすごく気合いが入っている、事前抽選には全部外れている(抽選は普通外れます)、だからこそ、気合いが入っているだけに、「当日予約の道がある」という知識だけはあって、そこに賭けている人」
こういう人が、一番悲しいパターンになる気がする。
私でもそうなったのだから、子供を連れてきているのに「スマホばかり見ている(そのくせ何の成果=当選もない)親」になっている自分を発見した時のショックは、私のように近隣県にいる者よりも「遠方から、一回きり」の人のほうが数倍大きい。
だから、そこだけは避けてほしい。家族(特に子連れ)で来るなら、当日予約なんてものには期待せずに、子供にもそういうこと(万博はなあ、並ぶもんなんや。並ぶ行為そのものが万博や)を教えたうえで、昭和スタイルで愚直に並ぶ。
まず第一段階としてそういうスタイルを選択したうえで、じゃあどうやって、何を楽しもう、みたいな、そこからの道がひらけるわけだ。
その道はたくさんあると思うので、また機会があれば書きたい。