はてなダイアリー平民新聞

創業2002年か2003年、平民金子の元祖はてなダイアリー日記です。

ハッピーセット

久しぶりにマクドのハッピーセットを買う事になって、久しぶりなもんだからオーダーの仕方を忘れてしまっていた。その時の私の状況は、おもちゃおもちゃ、ポテトポテトとぐずる子供を抱っこしていて、ちょっとやばめの感じである。なんか、知らないキャラクターだがピンクの人形を子供は欲しがっている。そしてメニュー表にはおもちゃがABCDみたいな感じで四種類グループが書かれている。ピンクのやつはDのグループだったので、私は店員さんに「Dのおもちゃはありますか?」と聞いた。店員さんは「あります」と答えた。私は「そしたらDをお願いします」と言った。5秒ほど沈黙がある。次に店員さんは「(メインをハンバーガーにするとかチーズバーガーにするとか決めてくれないと何も始まらへんねんけど、注文の工程があるんやけど、先におもちゃだけ指定されてもねえ、というような表情でハンバーガーのあたりを指差し)選んでもらえますか?」と言った。ぞんざいな態度と口の利きかた、やめてほしいなあ、と思いながら、でも店員さんもいまイライラしているのかもしれないな、この人も大変なんだろう、がんばって下さい、応援しています、出会ってくれてありがとう、なんて事を、私は思った。これが私Aである。

私Bはすぐに、店員さんの首をスパッと斬り落とした。あまりにも突き放すような言い方をする店員さんの首を斬ったのである。私は岩本虎眼となり「いま何ともうした?」「メインがなんだって?」とマクドナルドの服を着た牛股権左衛門に刃を突き立てる。「ハンハーハーハヒーフハーハーホヘハンヘ」私は迷わなかった。床に転がった店員さんの首から上(正確には上唇から上)が「ハイホハ?」「ホヒンフハ?」と質問している。私は立ったまま血を吹き出している店員さんの下唇から下に、ポテトでお願いします、りんごジュースをお願いします、と注文する。おもちゃはDでお願いします。

会計の段になって財布を開けると、千円札が数枚と一万円札があった。ここで誰もが千円札を出すと思った事だろう。私Aは、俺がいつまでもおとなしいと思ったら大間違い、くらえ、これが俺の復讐だ、と思って一万円札を出したのである。個人商店で出すと無言で睨まれる一万円札である。荻窪のイカ専門立ち飲み屋で会計時に出したらおかみさんに15秒くらい睨まれた一万円札である。お前はこの一万円札を両替できるのか!と思った。しかしマクドナルドだからそんなのは、痛くもかゆくもないのである。私Bが私Aに、負けるとわかっていても戦う姿は美しいなと言った。次からは(注文の仕方を思い出したので)ちゃんと最初にハンバーガー次にポテトその次にドリンク最後におもちゃという流れで、良い感じに注文しような。店員さんの頭蓋骨に注いだ酒を飲みながら私たちがそう誓い合ったのである。