トルティージャを焼いたやつに、肉は昨日作り置きしておいた万能(?)タコス具(イコールそぼろ)をサルサソースで焼きなおしたやつ。
いまミキサーを買いたいなあと思っていて、それがあったらサルサソースも自分で作れるし、ジュースだって出来るぞって考えるんだけど、そうなるとますます自分の両手だけで世界(食の)が完結してしまう。
僕は写真を日記に貼り付ける際にFlickr(フリッカー)というサービスを使っているのだけど、そこでものすごく久しぶりにいい感じのコメントをいただいた。数日前に書いた「メキシコでの自炊」(http://d.hatena.ne.jp/heimin/20130713/p1)という日記内の、おそらくは上記表現に対してである。

http://www.flickr.com/photos/heimin/9275000972/
重複表現に対する指摘、とりわけ和製外国語の重複表現に対する指摘というのはまず最初に使っている相手がわざと使っているのかそうでないのかを確認しておいた方が無難だと思う。サルサソースという表記に関しては、例えば僕はメキシコのタコス屋台や食堂なんかで手元に赤や緑の液体がなかった場合は「サルサ、ポルファボール(サルサをお願い)」と言うけれど、こうやって日本語で日記を書いている場合や日本で生活している限りにおいては日常的にサルサソースという言葉を使う。それはサルサソース(salsa sauce)という言葉を多言語重複表現というよりは一つの固有名詞として認識しているからだ。でもまあ、サルサソース(あと多くの和製外国語で重複表現とされるもの)に関してはそんなもんどっちでもええやんけと思っていて、実際のところメキシコでスペイン語を使う限りにおいてサルサソースという言い方はしないけど、日本語の場合だと、サルサという場合もあればサルサソースという場合もあり、全く気にもしていない。
コメントをくれた人の場合、会った事もない他人の書いたサルサソースという単語に過剰に反応し使用中止を求めるという誰の得にもならない繊細さを持っているわりには「頭悪そう過ぎ」という頭悪そうな表記をしてみたりと、サルサソースに神経をつかいすぎるあまりどこかネジが一本外れてしまったようだ。だいたい「やめて下さい」とか随分ずぶといなおまえ。こっち来いこの野郎(来られても困る)。まあ「私がそう思うんだから私の言う事をきいてください」と言いたいだけなのかもしれないけれど、この手の人間を教育するのは僕の役割ではなく親の役割だろう。だがしかし今日は雨が降っていてひまなので、コメントをくれた人を仮に猿差気煮成之介(サルサ・キニナリノスケ)と名付けると、気煮成之介のために、今からコメント文を添削してやろうと思う。添削というよりは会った事もない第三者に対して重複表現を指摘する際におけるコメント文の見本であるから、プリントアウトしてお母さんといっしょに暗唱してなさい。
平民金子様、はじめまして。東京都のmomongeと申します。実は平民金子様に折り入って相談したい事がありコメントさせて頂く次第です。先日出張で初めて大阪に行ったのですがお腹がすいて入った先の立ち食いそば屋で「きつねそば」と注文した所カウンターのおじさんから「け、つ、ね、は、う、ど、ん、や!」と叱責されました。両親からも怒られた事のない私はおじさんのあまりの剣幕に涙を流してしまいそのまま店を出ようとも考えましたがどうしてもお腹がすいていたため「じゃあきつねうどんで」と注文し直したのです。この先に店内で起こった出来事を書く私の指は今でも震えています。なんという事でしょう、私が「きつねうどんで」とおじさんに声をかけるやいなや、私の右横で音たててざるそばをすすっていた初老の紳士が「けつねは元々うどんや。けつねでええ。うどんうどんは重複表現やで」と失笑するではありませんか。さらに左横で音たててざる天ぷらうどんをすすっていたホスト風の若者までが「きつねうどんって頭悪そう過ぎだからやめて下さい。きつねもうどんも同じうどん」とのたまいやがる始末。以来私の性格はすっかり歪んだものになり東京に帰っても家族や同僚が使う重複表現が気になって仕方ありません。ましてや私とまったく関係のないインターネットの第三者のブログやツイッターに出てくる単語の間違いや重複表現まで気になる始末。今や私の楽しみは他人の誤字や言葉遣いの間違いを指摘する事だけとなってしまいました。例えば、ツイッターの検索窓に「年棒」と入力すると「年俸」を「年棒」と誤記する人達に出会います。そのため私は年俸誤字指摘専用アカウントを取得し一人一人に対し「年棒って何?どんな棒?www」などと書き込みをしていました。それもむなしくなったので今度はグーグルの検索窓に「サハラ砂漠」「フラダンス」「チゲ鍋」「アイヌ人」などと入力し、重複表現を使用しているブログのコメント欄にそのつど「チゲ鍋って、頭悪そう過ぎだからやめて下さい。チゲと鍋って同じ単語」などと書き込んでいます。さてそんな私にも好きな人が出来ました。彼の事はインターネットのブログ上でしか知らないのですが、先日彼の日記を読んでいると台所で作った料理の写真が掲載されていてそこに添えられた文章に「サルサソース」という単語を見つけてしまい、胸の鼓動が高まったのです。彼の蒙を啓いてあげられるのは私しかいない。恋する私はさっそく彼の日記に「サルサソースって、頭悪そう過ぎだからやめて下さい。サルサとソースって同じ単語」とコメントを残そうと思ったのですが、彼の日記にはコメント欄がないではないですか。そこで私は彼が使っている写真サービスの所にとびましてアカウントを取得し、そして今ここにいるわけですが、平民金子様、サルサソースって、頭悪そう過ぎだからやめて下さい。サルサとソースって同じ単語。それはつまり愛。がんばって下さい。
