はてなダイアリー平民新聞

創業2002年か2003年、平民金子の元祖はてなダイアリー日記です。

カレーを食べる会

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この前の日曜日、アメリカのSAVEUR(http://www.saveur.com/)という雑誌の取材を受けた。日本のカレーの特集をするから、カレーを作っている所を最初から取材&撮影させてくれという話だったので、フードジャーナリストのハリスさん(http://www.harrissalat.com/)、雑誌の副編集長兼カメラマンのトッドさん、静岡から来た通訳さんと駅で待ち合わせして一緒に近所の安売りスーパーに行き、材料を切る所から始めた。僕は、向こうから来るメールをけっこうてきとうに読んでいて、取材といってもウェブマガジンか何かの簡単なやつだろう…くらいに思っていたけど、カメラマンの人は30キロくらいあるでっかい機材を持ってくるしまな板や材料を置く角度、立ち位置まで指定されるしで大変だった。向こうも個人の部屋での取材というのは初めてだったらしいから、お互い大変だったのだろう。


そして、どうせだったらと思って、ツイッターでこの事を告知して(https://twitter.com/heimin/status/218898762125426688)(https://twitter.com/heimin/status/218901313537318913)、出来たカレーをみんなで食べる会をやった。ツイッターで募集して部屋に色んな人を呼んで飲み食いするのは2008年の年末以来だ。それから僕はほとんどの期間、断酒をしていたので、あまりネットの人とも会っていないし、誰かと会ってもコーヒーばかり飲んで来た。だから久しぶりに部屋に人が集まって、知らない人同士カレーを食べたりお酒を飲んだりという状況が、とても楽しかった。最後に撮った集合写真を見てみると、外人さん、通訳さんも入れて12人の人が部屋に入っていた。日本の小さなアパートメントでこういう謎の会が行われ、それに立ち会えるというのは、もし僕が西洋人の取材者だったら得難い経験だとして小躍りするけれど、実際に来た彼らがどう思い、何を米国に持ち帰ったのかはわからない。単に驚き、とまどっただけかもしれない。



取材そのものよりも、それをきっかけにして、これまでネット上でしか交流がなかったり、やり取りする事すら初めてだったり、しばらく会ってなかったり、そんな人たちが遊びに来てくれた事がうれしかった。ツイッターでも書いたけれど、妙な緊張感がある中で、部屋でカレーを食べたり、撮影に協力してもらったり、本当にありがとう。来てくれた人たちの存在が、とても心強かったです。あと上に引用した前田さんを見てて思ったんだけど、一人でぽつんとやって来て、特に何か積極的にしゃべるわけでもなく、黙々とカレーを食べたり、窓枠に腰掛けてボーッとお酒を飲んでいる前田さんみたいな人が僕は好きなんだ。


みんなで普通にしゃべったりするんだけど、でもあんまりしゃべらない人もいて、そういう人もそういう人として居心地良く座っていられるみたいな場が僕は好きで、今回がそういう風な感じになっていたとしたらとてもうれしいです。僕もあまり、積極的にしゃべったりするタイプじゃないから。来てくれた人、ありがとう!同じ大鍋のカレーを食べた友達だと勝手に思っています。