はてなダイアリー平民新聞

創業2002年か2003年、平民金子の元祖はてなダイアリー日記です。

MELOPHOBIA

去年も桜の咲く季節はあくせくと働いていたのだけど、今年も同様、この時期は毎日車に乗ったり荷物をかついだり、している。別に肉体労働が好きなわけでもないけれど、生まれた時から自分のまわりには腕のゴツゴツした人間しかいなかった、そんな土地柄で育ったせいなのか、どうなのか、なんとなく自分も、そういった環境に身を置いている時には、妙に精神が安定しているような。そんな気がする。早朝、会社に出かけ夕方部屋に戻る。ナイター中継を見ながら酒をのみ、いつのまにか眠っている。森達也「死刑」を読みはじめたのだが、なかなか先へ進まない。ついつい野球中継に目がいく。さいきんはずっと枕元に安川奈緒「MELOPHOBIA」を置いていて、布団に入り、意識が落ちるまでの数分間、読んでいる。この詩集はずいぶんまえにid:E-chikoさんからすすめられたやつで、けっこう気にいっている。酒で頭がぐわんぐわんなっている時に適当なページをひらくと、「おまえのカオを思い出した/雨かと思った」、こんなフレーズにぶつかり、そして、朝。いつもと同じ甘いUCCの缶コーヒーを買って、煙草。カーラジオから、ちあきなおみの歌声。通りの桜。白木蓮。