12月31日。久しぶりに洗濯した日には雨が降り、まー仕方ないかと湿った洗濯物をとりこんだ、その次の日にはこのような快晴なのであり、煙草買いに行く道すがら青空を眺め、何事も上手くいかヌものよと部屋に戻り、濃い珈琲を飲んでいる静かな朝、干した毛布のゆらゆらと、風に揺れる様を見ながら、結局のところ今年もまた、去年と同じく金のない一年であった、と振り返り、買ったばかりの煙草に火をつけ、来年もきっと金はないであろうがせめて、生活を安定させせめて、シャワー付きの部屋に引っ越しせめて、猫でも飼ってみたいものよ、と願う五年目の四畳半、電気を消した薄暗い部屋の、東側にあるこの部屋唯一の窓からは、隣家の庇から流れ来る、おこぼれのような陽の光、さて来年は、この光を少しづつ、両手やポケットに集め、忙しい中このような貧乏臭い日記を読んで下すっている皆様にふりまき、ついでに俺まで照らされて、そしてモニターの前のあなたを、子供の頃の夏休み、虫メガネで太陽の光を取り込み昆虫を焼いたあの日のように、モニターの前のあなたを、焦がしてみたい、と、そんな事を大真面目に考えている今もまた、部屋の外、町はやはり静かで、ぼくはさっきからうんこを我慢しながらこの日記を書いていて、そして陽の光は相変わらずおこぼれのようにこの部屋に降り注ぎ、と、ここまで書いた所でもう我慢ならぬ、と灰皿に煙草を揉み消しつつ、ぼくは便所に行こうとするのであるが、その前に一言ご挨拶、今年色んなかたちでぼくと関わって下さった方、遠まきに眺めて下さった方、お会いした方、そうでない方、読んで下さった方、部屋のネズミ、壁のゴキブリ、夏にぼくの血を吸った蚊、道端のネコ、ワンコ1号、生きてる人も死んでる人も、どうもありがとう!来年もまた、あの世とこの世の狭間から日記を更新したいと思いますので、平民金子を、平民新聞をよろしくお願いします!というわけでいまにもうんこがもれそうです!ンゴ!
