このままじゅくじゅくと、あたし、なにもでけずにくさっていっちまうんじゃないかしらと、あたし、おさないときから思うこと、何度かあり、でもなんとか、それ、いままでいきてこれたのは、ほら、ムツゴロウさんの番組、あれ、のおかげではないかしら、なんて思うこと、しゃちょう、しゅうちょう、しょちょう、しょっちゅう、しょうちゅう、うそ、あたし、たいせつなひと、にはとてもたいせつなことから順番に、うそをついていく、のね、
酒を飲んで日記を更新する事だけはしてはいけないという88歳で大往生した祖母の最後の言葉に背を向け今夜、ぼくは焼酎更新しようと思う。何故かというと先ほど西友に行くとお寿司の798円パックに半額のシールが貼られていたからだ。以前から考えているのだけど、スーパーの惣菜コーナーにおいて半額シールを貼る係の人間に群がるあの連中はなんとかならんのか。全員が全員ことごとく俺であり、俺の目をしている、うんにゃ、
あたし、あなたのことをわすれるつもり、はないけれど、とてもあなたのこととか、わすれたいことがたくさん、あるのでも、あたしいつもからだが、まいにち毎日つみかさなって、すこしづつ重くなっていくような、ダイエット、しなきゃとか、思ったり、しています。あなた、そんなあたしにつば吐いて、頭ガシってつかんだり、さんざんなことした、わね、あたしあなたの上靴かくしてやろうと思った。崖から子犬が飛び降りて、首だけポチってちぎれてね、マゼラン海峡。
思い出のかすが目に入ったもので、ぼくは夜通しまぶたを腫らしていた。あなたはいつか、ぼくに手紙を書いて、ぼくもまた、あなたに長い手紙を書いたのに。ぼくら、お互いに、そいつを引き出しの中に入れたまま、一緒に暮らした部屋を出た。ずいぶん昔、リスボンのオープンカフェで、安いコーヒー飲みながら、片っぱしからこれまでつきあった女たちに手紙を書いたっけそれは、架空の女。偽の手紙。あのころ私、毎日とても、生きている事が恥ずかしかった。白夜。
ひさしぶりに会ったぼくたちは一晩中井の頭公園のベンチに座り好きな映画の話をした。そして、
「あなた、そろそろ部屋から出て」
「みんなに喜んでもらえるような」
しをかけば?でないとねっこからだめになっちゃうよ、と最後にあたしがあの人にいったのって、もうずいぶんまえの話で、あのひとはいまだにあたしのからだと、おもいでを、いまだに、ひきずっているの、ぶくぶくにふとっちゃって、ね、わらっちゃう、でもあたしがいま、わらってしまったら、あのひと、きっとしんじゃうかもね、そう、そう、ひさしぶりにあのひとと東京で再会した時に、あのひと、
結婚おめでとう。俺いま全然お金なくてさ、悪いけど一万円かしてくれない?来月きっと返せるから。ほら、なんていうか、本当は一万円なんてどうでもいいんだけれど、次、きみに会うきっかけが欲しいっていうか。ほら、ぼくら久しぶりに会ったわけだし、このまま終わらせちゃうのはもったいないじゃない。あの日のこと、おぼえてる?きみが、ぼくがもらってきた薬、アパートの屋上でためしてさ、フェンスまたいで死ぬ死ぬって大騒ぎして、
「で、一万円かせばいいの?」
「うん、ま、そういうことだね」
「最近詩は書いてるの?」
「あのさ、ずっと考えてたんだけど…」
「そろそろ部屋から出たら?」
「俺ね、最近マンコの正体見破ったんだよ。ムツゴロウ!」
「あたし結婚したのよ」
「うん、マンコの正体見破ったり!ムツゴロウ!ムツゴロウだ!」
「それがあなたの答え?」
「いいから一万円かしてくれよ」
「ムツゴロウさんに?」
「ムツゴロウさんに!」
幸あれ