禁煙!禁煙!禁煙!禁煙!俺は禁煙するだろう。
風は禁煙だった。
河の流れのように禁煙する。
東京ブギウギ、心ウキウキ、禁煙。
アッハッハ。バーカ。
禁煙だって?おまえにそんな事が出来るわけないだろう!おまえはいつもそうやって出来もしない誓いをたてる。朝日が昇る頃、お前は禁煙だった。昼の日差しに焦がされても尚お前は禁煙だった。ご覧、今夜は美しい月が出ているだろう。で、お前はどうだ?調子はどうだい?
某月某日。夜。猫が若葉くわえてやってくる。
「ニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャー(窓から顔を出してみな。西の空にオレンジ色した光の筋が見えるだろう?あれが噂の葬式列車だ!いますぐあんたは部屋を飛び出すべきだよ)」
3月3日。夜。猫と共に俺は雛壇に並ぶ。
そして通報。絞首刑。
「ねえ聞いた?平民さんが死刑になったって。あの人いきてる間中ずっと禁煙禁煙って言ってたわ。あたしあの人が殺される瞬間に立ち会っちゃったのよ。ほら、これ見て。看守にかくれて携帯でムービー撮っちゃった。あたし、彼から3フィートしか離れてなかったの。ね、あの人、とてもたのしそうでしょ?やだ、あたし濡れてきちゃったわ……」
遺言
いつかきみに教えたっけ?
山手線の始発は、ぼくの股間から発射されるんだよ。