はてなダイアリー平民新聞

創業2002年か2003年、平民金子の元祖はてなダイアリー日記です。

「お断り」される人々

中央線某駅に、品揃えがとても素敵でお気に入りだった、とある古本屋さんがあるのだけれど、先日散歩がてらプラっとそこに立ち寄ってみると、店の入口扉にドッカンと「冷やかし、立ち読み目的お断り」なる貼り紙がされてあって、えらくテンションが下がってしまった。以前はもう少し開放感のあるお店だった気がするのだけど、このたび行った時には店内の窓にはカーテンのようなものが引かれ、その他ポスターなども貼られ、外からは中の様子がうかがいにくくなっていて、そこへ来て「冷やかし、立ち読み目的お断り」である。その日はタイから来たパクチー君と散歩していて「どこ行きたい?」と聞くと「古本屋に行きたい」と答えたものだから、ぼくは真っ先にそこのお店へ案内したのだが、張り紙を目にし、「なんかせつねーな」「うーむ」などと言い合いながら、結局店には入らず、ハンバーグ定食を食べに行った。ぼくは古本屋に入る時はほとんどの場合何の目的もなく入るのであるけれど、それは本を買う買わないというよりは、古本屋の空気やにおいが好きだから行くのであって、それでまあ良い本があれば買おっかなあ、くらいの軽い気持ちなんだけれど、こういう貼り紙を店の入口にドカンとやられてしまうと、それだけでものすごく気をつかってしまうというか、なんというか。いい店なのはわかっているし、入ればおそらく素敵な本がみつかり、ぼくはそれを手に持ちレジに向かうであろうけれど、もし気に入った本がなく、何も買わずに店を出た場合、もしかするとぼくは店の側から「冷やかし、立ち読み目的」の「お断り」されるべき客であると、認知されてしまうのであろうか、とかなんとか。まあ主張の激しい古本屋なんて星の数ほどあるので、そういったアレやコレやってのは別に慣れっこなんだけれど、今回なんとなしにガックシきたのは、ううむ、ここのお店ってこういうカンジの張り紙するようには見えなかったんだけどなあ、というぼくの思い込みから来るもので、まあお店にはお店の事情もあるだろうし、客の都合だけで「残念だ」「ガックシきた」とか言われては、そりゃあ店もたまったモンじゃないだろうけれど。まあシカシそんなこと言いながらもあそこのお店は好きなので、また行かせてもらうかもしれないけれど、少々緊張するな。シカシ、古本屋さんにおける「冷やかし」とは何だろう?「目的」とは?ぼくはそれらは決して厳密に定義できる言葉ではないと思うのだが、味気なく貼り付けられた「お断り」の一言には、何らかの言葉を選択する行為、人をカテゴライズする行為に対するお店側の逡巡、ゆらぎが見えてこない気がする。いちおう繰り返しておくと、お店にはお店の事情があるのだろうけど。まあ、ゆるい古本屋さんが好きであるという、このたびはあくまでもアッシの個人的なつぶやきでございますれば。いやいやまったく。これにて失礼。