終戦の日。前夜から、早朝、昼間にかけて、おれは、何ヶ月ぶりかの性交をしていた。オナニーもええケド、やっぱりオメコはええナア、なんて思いながら。小泉氏の靖国参拝に関して、思想信条とは全く関係ない部分で、おれは、小泉氏が総理大臣になったときから、8・15にいくと宣言したんだから必ず、這いつくばってでも必ず、8・15にいくべし、なんて思っていた。でも毎年小泉氏は日にちをズらしていたので、あぁこのシト好かんのぅ、てカンジだったのだ。まあ政治とはそおゆうもんダヨ、なんて物ワカリのよい事を思うわけもなく、おれはただ、アンタ、いくと言ったからにはいきたまえよしょおもない、なんて事をぼんやりと考えていただけだ。で、今年である。いまさらいくんかいな、と、ただそれだけ思ったのだが、遅漏とはそんなもんだ。小泉氏の8・15靖国参拝と同時に、おれの中でのポエム靖国、靖国ドリームランドは終わった。おれは性交していた。オナニーもええケド、やっぱりオメコはええナア、なんて思いながら、おれはオメコをなめていた。オメコは、汗やオメコ汁によって、なかなかに塩辛かった。これはビールのつまみだナ、と思った。その日おれは赤ワインを飲んでいた。畳の上で性交してると、膝がすりむけた。ありし日の靖国に、精液をこそは捧げ奉らめ。女の肩を抱き、目を閉じた。