ここ何日か一日三食、ずっと同じものしか食べていない。それは野菜ソバである。鍋に水とカツオブシを入れ、玉葱半分・ピーマン一個・茄子半分・シイタケ一個を適当な大きさに切って入れ、輪切唐辛子をまぶしグツグツ、みりんと醤油で味付けし、五食分100円くらいで売ってるソバをゆで、丼にうつし、仕上げにモミのり&いりゴマをかける。一部の野菜が極端に値上りして以来、俺が日常使用する食材といえばけっこう限られたものになってしまって、それは「玉葱・ピーマン・茄子・シイタケ・ジャガイモ」の五品なのであるが、玉葱だけはいつ八百屋に行っても安売りしてるので、主食は玉葱であるといってもよい程に毎日毎日マナイタの上でコトコトコトコト玉葱ばかり切っている感もあって、最近いくら手を洗っても指先に玉葱の香りがしみついている、そんな気さえする。
・23日ぶん
書斎にて。詩集コーナーをのぞきに行ったら、けして小さくはないリュックを背負った女の子が一人、床になんでか正座し、詩集を読んでいた。俺はこの書斎のあるじでもあるしここに来る人はみな俺の客人だとも思っているので「少女、そんなに熱心に何を読みふけっておるのだ」と問いかけてみると、いきなりうしろから声をかけられたせいか恐怖に顔をひきつらせながらも彼女が見せてくれたのは、友部正人「夜中の鳩」であった。なかなか前途有望な子供である。「感心だ。足をくずしてもよいゾ」と言い置いて、俺は立ち去った。
新文芸坐にてトリュフォー「隣の女」「日曜日が待ち遠しい!」みる。
どうせひまつぶしであるからと鼻くそほじくりながらみておった「隣の女」であるが、途中から完全に引きこまれてしまって、いつのまにやら襟を正していた俺であった。